“アイスランドの巨石ばなし”というサブタイトルがついています。
ヨーン少年が、お父さんから聞かされる『フルンブラの石』にまつわるお話。
アイスランドには、人の姿に似た生き物がいます。
妖精とトロルです。
妖精は丘の洞穴の中に、トロルは山の中に。
トロルが動き回ると地響きが。
トロルの百年に一度大掃除は、山の形を変えてしまう。
百年か千年に一度だけごちそうをものすごくたくさん作る、これが火山の噴火。
“フルンブラ”は女トロル。
彼女が夢中になった男トロルは不精者。
何時も彼女が会いに行きました。
ふたりが愛し合うことは、人間にとっては地震。
やがて、フルンブラは一気に8人の男の子を産みます。
お乳がぴたりと止まって、男トロルを思い出した彼女は、こどもたちを父さんのに会わせようと…。
自然現象の理由をトロルの数々の仕業とした楽しいお話しです。
アイスランド人のトロル観をかいま見ることができます。
子ども絵本ながら、表現にドキッとするところがいくつかありますが、サラッと気にせず読みました。
楽しい伝承話でした。