鶴の恩返しには、若者バージョンとおじいさんおばあさんバージョンがあるのですね。
若者バージョンは恋物語に、おじいさんおばあさんバージョンは親子物語に展開されています。
この長谷川さんの物語は、おじいさんおばあさんの世界。
老夫婦の優しさと温もりを感じるお話です。
つるも娘のようにふるまいます。
ながさわさんの貼り絵がとても素晴らしい。
お話の書かれる部分も絵と溶け合って見事です。
娘が機織りするところを見てしまったおばあさん。
「それはわるいことをしたな」と言うおじいさん。
やってきた娘が、以前に自分が助けた鶴だということをおじいさんは感づいていたのでしょうか。
なんだかおじいさんの言葉が印象に残りました。