スコットランド民話です。
読み終えて思ったのは、なんて賢いこまどりなんだろう、ということ。
こまどりが王様のお城へ向かう途中、動物たちや人間が、言葉巧みに
こまどりをどうにかしてやろうと声を掛けるんですが、こまどりは、
「わたしは だまされません」と、ひらりと交わして飛び続けます。
こまどりのお嫁さんに、「みそさざい」が選ばれるのですが、調べてみたら、
「みそさざい」は、こまどりと同じスズメ目の鳥なんですね。
西欧各国の民間伝承においては、みそさざいは、ヨーロッパコマドリと
対になって現れることが多く、ヨーロッパコマドリがオス、ミソサザイがメスだと
考えられていて、「神の雄鳥」「神の雌鳥」として夫婦とされていたようです。
だから、王様とお妃様は、こまどりを邪険に扱わなかったんだな、みそさざいを
お嫁さんに選んだんだな、と調べてみてやっと理解できました。
民話から学ぶことっていろいろあるんだな、と思った作品でした。