ときどき見かけるすずめですが、えさをどこで得ているのか、気になってはいました。それで、この絵本を読んで、街なかのすずめは、動物園に行く手があるなあと感心しました。いろんな動物のえさをおすそ分けしてもらっている姿は、とってもかわいい。でも、そのかわいい姿が、生きていくための不可欠な行動なのだということも、感じました。
大きな動物の横で食べているすずめくん、怖いもの知らずなのか、それとも警戒しながら食べているのか、聞いてみたいものです。
たしろちさとさんの絵は、すずめくんの羽根のモサモサ感が出ていて、手触り感を想像できます。描かれているほかの動物たちの表情も穏やかで、読んでいると動物園の平和な空気を吸っているかのようです。
これから動物園に行くときは、主人公の動物たちといっしょに、すずめくんのようすも観察してみようと思います。