エリザベス&ジェラルド・ローズがケイト・グリーナウェイ賞を受賞した作品。
地味な画風・色使いですが、光景が実に見事に活写されているので、
受賞に納得です。
古老の漁師ウィンクルさんは、おんぼろボートでの漁を仲間に笑われる存在。
でも、ある不漁の時、いつも世話しているカモメたちが漁場を案内してくれて、
ウィンクルさんは大漁。
もちろん、気前よく、仲間たちともその情報を分かち合います。
自然界の生き物たちの情報力のすごさを実感できました。
漁をめぐる人々の様子、大漁のシーンが実に生き生きとしていて、魅力的でした。
そして、誠実なウィンクルさんの人柄は、人々の心も善良に導くのですね。
地味なだけに、子どもたちは手に取りにくいでしょうから、
ぜひ、大人から紹介してあげてほしいです。