白黒だけで描かれた、レトロなタッチの挿絵に惹かれ、購入しました。
二人で暮らしていたおじいさんとおばあさん。二人ではさびしいので猫が欲しい、ということになり、おじいさんは猫を探して「どこもここも、ねこでいっぱいになっているおか」にたどり着きます。
おじいさんは、見れば見るほど、どの猫もかわいく思えて、全部連れて帰りたくなってしまいます。猫たちが、行列をなしておじいさんの後に続くシーンは圧巻です。しかし、家で待っていたおばあさんに、こんなにたくさんの猫は飼えない、と言われてしまいます。
数え切れないほどの猫を引き連れて帰る、なんて、子どもにはたまらなく羨ましいことかもしれませんね。でも、物語の後半は、「どうなってしまうのだろう?」とドキドキ…。そして、一つの教訓にたどり着きます。
「私が!私が!」といつも姉妹でけんかしていたうちの子供たちにも、ハッとさせられる場面があり、神妙な顔で聞き入っていました。それ以降、けんかがなくなった、なんてことはありませんでしたが…。