ぼくがうまれたとことろ
ぼくがせかいでいちばんすきなところ
そう言い切れちゃうチロル君が心底うらやましい
そう思って読み進めました。
山に囲まれた、家族の木であるリンゴの木が繁る
四季彩豊かな世界で一番素敵な場所、大切な人たち。
生まれた場所が大好きで
ずっとずっとそこにいるというチロル君とエーデルちゃん。
いいなあ。私は何の変哲もないベッドタウンで生まれて
海も山もないところで育った。あちこち旅行に行って
世界は本当に素敵なところがいっぱいある。
私はこんな町早く出たい。
そう思って海辺の町に嫁にきた。
今の海の見える家は大好き。
でもこの本を読んでふと思い出した。
そういえば実家にもシンボルツリーがあったっけ。
梅雨になると真っ赤な実をつけるゆすらうめの木。
甘酸っぱい実を求めて近所の子がみんな集まって
ざるに集めてほおばったり、種の飛ばしっこをしてた。
今思えば狭い庭も、子供の頃には無限に広がる
宇宙でいろんな遊びをした。
あの頃は私にとって世界で一番素敵な場所だった。
そして、実家に帰ると庭で夢中で遊ぶ我が子たちにとってもきっと。
そろそろうちにもシンボルツリーを植えようかな。
ここが子供たちにとっての
「せかいでいちばんすきなところ」になるように。
荒井良二さんの絵はどのページもタペストリーにして
壁一面に飾るか毛布にしてくるまりたいくらい暖かくて大好きです。
商品化されないかなあ・・・。