この話を聞いて、私は泣いてしまった。読み聞かせにと買った本だが、子どもより自分の方がいやされたのかも知れない。
荒廃していく海、仲間からはぐれたクジラ母子がさまよい続ける。母親は海の毒を一人で飲み込み、我が子を守り続ける。敵であったシャチも力尽きていく。
息絶えようとしている母親が、子どもに伝える「いのちのうた」。子どもの旅立ちシーンは、読んでいながらジーンと来てしまう。
こんな時は、母親なんだよな。
この本、CDがついていて、著者自身の語りを聞くことができる。著者の思いを身近に感じて、また泣けてくる。
音響の効果も実感させてくれる。
親は誰でも子どもに伝えたいことがある。子どもの旅立ちが、感動的であって欲しい。