日本では1987年に出版されたものですので、結構古いです。
表現の仕方もあまり今っぽくはありません。
でも、一つ一つ丁寧に描かれていて、はっきりと見やすいです。
泳げない男の子・デビッドが拾った大きな巻貝。
「…このかいに おまえのみみを あててごらん。
きっと うみのおとが きこえるから」
と言ってくれたお父さん、素敵ですね。
最近の日本の海水浴ができる海岸で、ほら貝(巻貝)型の貝殻って見つかるでしょうか。
もしも、海岸で子どもたちが見つけてきたら、今子育て中のパパさん・ママさんたちも、お子さんたちにこういう言葉かけをしてあげてほしいです。
物語に登場する大人たちは部屋の中にあふれ出た海が、デビッドの想像のたまものだと処理してしまっていますが、それだけではないエピソードが描かれているページがあります。
日常の中の小さな「不思議」が印象的でした。