5歳の娘よりひとあし先に読ませていただきました。
いつも小学校の歴史を、生徒の成長を見届けてきた
校庭のクスノキ。
校舎建て替えのときに伐採が決まり、
反対するウタちゃんが起こした小さなムーブメントが、
小さな町を揺るがします。
これは、実話でしょうか?
たった一本の樹だけれど、
その樹に寄せるこどもたちの思い、
そしてその思いが大人たちを揺り動かしたということに
大きな感動を覚えます。
そして大人たちもじつは、そのクスノキに見守られて
大きくなってきたということ。
そんなことをすっかり忘れてしまった大人たちを、
子供たちの力が揺り動かす、
子供のまっすぐな純粋な力の、威力を感じる一冊です。
そして、いつまでも見守り続けてきた樹の存在感。
ちょうど今、娘の通う保育園でも、園舎建て替えの真っ最中。
ずっと園を見守り続けてくれた桜の樹は、
伐採されることなく工事中の今も、工事を見守っています。
あの樹が切られなくてよかった。
また園舎に戻ったら、卒園まで娘を見守ってね。
思わずそんな思いで、園にある樹に頭を下げたい気持ちになりました。