この本の中には4つの物語が書かれています。
「仙人さん」(令丈ヒロ子)
「マクベスの消しゴム」(藤真知子)
「さよならピアノ」(吉野真理子)
「第三の子ども(表題作)」(阿刀田高)
1つ1つ完結で30ページくらいで終わるので、読むのが苦手なお子さんでもわりと読みやすいと思います。
タイトルに“こわい話”と入っているように、ベースは有名な古典文学からもらっていますが、平成(時代)の世の中に置き換えて描かれているので、
それぞれイメージしやすい世界が広がっていますし、夏になるとなぜかこわい話は読んでみたくなる(人が多いと思う)ので、そういう時にぜひ手に取ってもらいたい1冊です。
個人的には「仙人さん」が面白かったです。
あとがきには「古典の扉」と銘打って、児童文学協会の宮川健郎さんがこの本の説明を簡単にしてくれています。
描く物語がどの個展をベースに作られたかがわかるので、興味を持った人はぜひ、古典文学の方も読んでほしいです。