ガブリエル・バンサンは、言葉少なに、心の表現、お互いの気持ちのやり取りの表現が絶妙な絵本を数多く描いていて、様々なことを感じさせてくれます。
この「でっかい木」は、『パプーリとフェデリコ』三部作の最終作。
パプーリとの生活で、フェデリコは精神的に成長しました。
昔は多分、木に愛着を持つことはなかったのではないでしょうか。
一本の大木は、フェデリコが自分の拠り所をみつけたことの象徴です。
ただ、嵐のために倒れてしまいました。
そのことに泣いたフェデリコ。
フェデリコの涙がとてもきらめいて感動的。
パプーリは新しい木を植えようとフェデリコに伝えます。
二人だけの植樹作業の始まり。
未来に残す自分の思いです。
最終作ですが、フェデリコの将来にとても期待感を持たせてくれました。