5歳の娘と読みました。
「かす」というのは子供には意外と難しく、
5歳の娘も、10歳の長男も、「かしてあげる」が永遠のテーマ。
普段使っていないオモチャでも、
「かして」と言われた瞬間から、
なぜか一番の宝物になったりするのです。
自分のものなんだから、かえしてくれるんだから、
今だけ、かしてあげて。
といっても、なかなかうんと言ってくれない。
そんな娘と読ませてもらったこの絵本。
てんとうむしさんにスプーンを、
ねずみさんにフォークをかしてあげるこの男の子を見ていると、
なんだかとっても暖かくなります。
かして って言われてないけど、
そして、それをかしてあげたら、こんなこともできるねって
そこまで考えてくれていて、
暖かさがじんわりと伝わってきます。
「かす」を通して、自分も相手も、
とっても優しい気持ちが育まれるということが
ちょっとでも子供たちに伝わったら嬉しいな、と思った一冊でした。