小さな古い自動車は運転手が車の水を補給しに行っている間に
勝手に走り去っていきます。
もちろん、そんな自動車は行く先々で進路に邪魔な動物達やおばさんまで
跳ね飛ばしても知らん顔。
ところが、次に出会ったのが機関車で・・・。
顛末は推して知るべし。
機関車トーマスほどではないにしろ、
この自動車には目が描かれていますが、
その性格といい、顛末といい、そのせいか、
実にうつろな目に見えるのは気のせいでしょうか。
衝撃の顛末は、でも淡々と始末されるんですね。
最後の一文に、エッツはどんな思いを込めたのでしょうか。
みょうにメッセージを感じてしまいます。
白黒の地味な絵本です。
でも、エッツの小気味よい線が古典の上品さを感じさせますね。