小学生の時に買ってもらった絵本に出会えました。
でも長い時間を経て読み返すと、持っていたイメージど随分違っていたのに驚きました。
例えば、サンタがブツブツ独りごちたり、寒くてももひき履いたり、家に鍵をかけたりと、とても人間くさいんだけれども、いざソリに乗って空に飛び上がるとやっぱり本当のサンタなんだと再確認するんです。
郵便屋さんと声交わしちゃっていいの?大丈夫なの?、その家はまだ人が起きてるから気をつけてっ!なんて思った時にはもう絵本の世界に入り込んでしまっているんですね。
プレゼントを配る合間に夜食を摂る場面の、穏やかに流れる時間はなんとも言えず良いです。
配り終えての帰り道、お日さまが出てくる頃にはソリの上で居眠りしちゃったり、やっとこさ帰り着いて、入った風呂がとても気持ち良さそうで、「お疲れ様っ!」って声掛けたくなっちゃいます。
1974年の作品というのに全く古さを感じさせない(どころか新刊でも納得してしまいそうな)作品です。
漫画のように小間割りしているのに絵やセリフが飛び出している斬新な作りも良いですが、なにより最後のサンタの一言がドキッとしますがとても好きです。
こちらから覗き見ていたはずなのに、実はサンタはわかっていたんだねってオチがとても良いです。
この絵本は今、4歳の息子のお気に入り絵本棚に並んでいます。