ぽちっと赤いもの。真っ白な北極の世界でそれは本当に小さな小さな
赤いぽっちでした。
ホッキョクグマの子どもミキと赤い服を着た女の子の温かな交流を
描いた物語です。純真無垢同士すてきな時間を過ごします。
でも、そこは北極。自然の厳しさは容赦なく2人を
不安にさせます。二人っきりでだいじょうぶかな?とてもハラハラしました。
作家のコーリン・アーヴェリスさんは、5歳の頃、雪の日に母がそりを引いて
学校へ迎えにきてくれて、毛布にくるまれて帰ったという思い出があるそうです。
雪で家に帰れなくなのでしょうか、学校の窓から
「お母さん迎えにきてくれないかな?」
と真っ白な景色の中を不安な気持ちで眺めて待っていたのかもしれませんね。
そんな思い出からこのストーリーがうまれたのかな?と思いました。
人間と動物、ピュアな子供たちの素敵なお話、そして二人とも
お母さんが待っています。お母さんにぎゅっと包まれたときの温かさ、
その気持ちは、雪、北極、白が引き立てています。
赤と白のコントラストが色々な意味でとても印象に残りました。
素敵な絵本にめぐりあえました。