面白くって一気に読んでしまいました。
まほろ姫(人間)と茶々丸(たぬき)の義きょうだいが巻きおこす楽しい物語です。
これはシリーズ2作目のお話。
今回はどこかへ冒険するものではなくて、お屋敷の中で起こる不思議を描いたものでした。
なかがわちひろさんの登場人物たちの描き方は、ガツンと濃い感じではなくフワッと優しい感じなのですが、存在感があって読み終わったとき、余韻がジーンと心に響いてくるとろこが好きです。
今回は、有名な絵師「雲舟」先生の一番下の弟子若い「雲風」先生(?)と、はてなをつけたくなるような言動が楽しかったです。
また、迷子の小さな女の子をまほろの館で保護するのですが、この子が物語のキーワードで、雲風の描かなければならない屏風絵といい感じに混ざり合って面白かったです。