岩崎京子さんも、イラストの降矢ななさんも大好きな作家さんなので、この二人がタッグを組んで作りあげたアンデルセンはどんなものなのか、とても興味がありました。
この絵本では、カーレンが赤い靴で踊り続けるシーンや足を切り落とされるシーンを、あっけないほどサラッと流していて、むしろ「赤い靴」にかまかけて、おばあさんをみとれなかった過ちや、教会で懺悔するカーレンの心の部分を重きにおいて、「神様と信仰への想い」を深く掘り下げている作品に仕上がっていたように思いました。
それにしても、降矢さんのイラストは素晴らしい!です。今回はいつもとちょっとタッチが違うような感じでしたが、そこがまた、アンデルセンを意識した手法に思えるほど素敵でした。
内容が少し難しいので、小さなお子様より高学年以上の方にお勧めです。