うちの下の子は、最後に猫が「もう かえってきませんでした」で終わるのはイヤだ。と、ちょっと憤慨していましたが、最後の最後に小さい字で「でもね やっぱり、そのうちに おばあちゃんちへ かえったと おもいますよ」って、文があることを教えたら「よかった〜」ですって。
なにぶん猫好きなもので、猫の行く末を心配していたようです。
実はこの最後の一文は、初版には入っていなくて、
50年たってから、
作者自身が「子どもたちが猫ちゃんがどうなったかを心配しているだろうと、気になって加筆したそうです。
(まさにうちの子がそうだったわけですが、ベスコフのファンから猫を心配するお手紙とか届いていたのでしょうか?)
ところで、後書きを読んで知りましたが、この絵本が、ベスコフの初めての絵本だったようです。
全世界的に有名な「ピーターラビットのお話」シリーズより4年も前に、これだけ素敵な物語の世界を作り出せるベスコフは、絵本作家になるべくしてなった人だと思いました。
とっても素敵な絵本です。可愛い絵だし、分かりやすい文章なので、幼稚園くらいのお子さんから、読んであげたら喜ばれると思います。
出来たら、大勢いる場所ではなく、お父さんやお母さんと1ページ1ページ、ゆっくり目を通してほしい作品です。