ベスコフのデビュー作のようですね。おばあちゃんから聞いた話をそのまま絵本にしたような素朴な話です。
とくにこれと言った教訓とかオチはないのですが、小さい子供にちょこっと話して聞かせた話のように、身近な感じがしました。絵も柔らかくて繊細で、変な癖がなくて好きです。
もともとはねこがもう戻ってこなかったというところで終わっていたようですが、50年後に作者自身で加筆がされています。個人的には元のままの方が良かったのではないかと思いました。何だか続きが気になる・・・それで?どうなっちゃったの?というのもお話の楽しさだと思うのです。でもそのような楽しさを壊さないように、おばあちゃんちへ帰った「と思いますよ」と曖昧に付け加えているのかもしれませんね。