実にまっすぐなお話です。
相変わらずのあまーいお話。
私は変わり者ですので、こういったものはクセがなくてどうもね…なんて思っていたのですが。
なのにまあ、この本の、読後感のすばらしい事といったら、どうでしょう!
サラは、手作りジャムのおすそ分けのお礼に、キャンディーをもらいます。
色とりどり、七色の、全部違う味のキャンディー。
一人で全部食べちゃおうかな?
でも、サラは思い直します。
みんなにひとつずつ分けてあげよう。きっとそのほうが、楽しいもん。
でも、最後のひとつだけは、誰にもあげないの。
一番嬉しい事があったとき、食べるんだ!
あげる人にぴったりのキャンディーをサラは選びます。
お母さんにはミルク、お父さんはみかん、ティモシーはぶどう。
キャンディーをもらった人たちとサラの、楽しそうなこと!
ただ、それだけのことなのに、とても嬉しそうで、読んでいるこちらも幸福な気持ちになります。
さて、サラは、最後にひとつ残ったキャンディーをいつ食べるのでしょう?
嬉しい事があった時に食べると決めたキャンディー。
このお話の展開が、実に王道なのですが、本当に幸福感いっぱいになるのですよね。
あまりに素直すぎて、あっけにとられつつも、サラの気持ちに同調できて、素敵な気持ちでページを閉じることが出来ます。