色彩豊かな背景の中で、自由に動き回る影。
より浮き立って見えて、楽しんでいる気持ちが伝わってきました。
そんな楽しそうな影から見えないよう、こっそりと「影」のようにスムートを見ていた男の子。
男の子も本当はきっと自由に動き回りたかった。けれど一人きりではつまらない、一人では遊べない、というような気持ちに捕らわれていて、自分のやってみたかったことを見ないフリをしてきたのではないか?
スムートを見ていて、「楽しむ」というのはこういうことなんだ!と気付いた笑顔は、本当に愛おしくなるほどでした。
文章だけでなく、挿絵をじっくりと見ていると、多くのことが感じ取れる、そんな作品だと思いました。