カルデコット賞を受賞しているオールズバーグの作品です。
「まさ夢いちじく」とは文字通り、見た夢が現実のものになるというもの。
それだけ聞くと、欲しいと誰しも思うものの、この本を読んだら逆の意見を持つかも知れません。
「まさ夢いちじく」を手に入れた主人公の数奇な運命を描いていますが、こういうラストかという驚きがあると思います。
そして読み終えた後のその底知れぬ余韻は、いつものオールズバーグ作品と同じでした。
オールズバーグのセピア色した限りなく美しい絵と、幻想的で不思議な物語がジャストフィットして、素晴らしい作品になっています。
読み応え十分ですが、小学生くらいだと少し難解と思えるかも知れません。