一言でまとめると、黒という色の魅力を語る絵本でした。私の中での驚きは、黒や白が色ではないと考える人もいると書いてあったところです。え? 色じゃなかったら何なの?と思ってしまいました。カラフルじゃないってことなのでしょうかね。
私が小さかった頃、黒や紫とかで絵を描く子は、心に何かを抱えている子だ、みたいな考え方が教育現場?であったような気がするのですが、それがざっと40年くらい前の話ですが、その後、時代と共に、スタイリッシュな黒みたいになった気がします。
恥ずかしながらスーラージュという芸術家のことは全然知りませんでしたが、折り目やへこみをつけたら光の屈折とかで黒が違う色に見えるという技法を見てみたいなと思いました。
正直なところ、ちょっと小さなお子さんには難しいような気がしました。でも、絵のタッチがとても素敵です。特に、ピエール君が夜、真っ暗の中で怖くて眠れないページの絵がとても気に入っています。