オオカミは、森であういろいろな人や動物に「一番強いのはだれだ?」と聞きます。もちろんみんなは、「オオカミさん」と答えます。
でも、最後に出会った蛙に似たものは、「ぼくのママ」と答えます。
ママは、巨大な怪獣だったのです。
限定された世界だけで生きていると、自分がよく見えなくなることがありますよね。大人も、ときどき意識的に自分のテリトリー以外の世界を見てみる必要があるかもしれませんね。
森で出会うものの中に、赤ずきん、三匹のこぶた、七人のこびとが、
入っているのも気が利いています。
それまで自信満々だったオオカミの表情が、怪獣のママにあったとたん小さくしっぽもだらんと下がってしまいます。この変化に注目です。
とても、わかりやすいストーリーなので、小さい子にもお勧めです。
また、どのページにも表れる、いつも様子をうかがっている赤い鳥
何かの象徴なのでしょうか?気になります。