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おきなぐさ・いちょうの実」 doruさんの声

おきなぐさ・いちょうの実 作:宮沢 賢治
絵:たかしたかこ
出版社:偕成社 偕成社の特集ページがあります!
税込価格:\1,760
発行日:1992年
ISBN:9784039635006
評価スコア 4.5
評価ランキング 8,385
みんなの声 総数 5
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  • 美しくて哀しくて笑って泣く童話です

    • doruさん
    • 40代
    • その他の方
    • 兵庫県
    • 姪10歳

    賢治は凄いと思いました。銀河鉄道の夜でもそうだけど物語にどこか死の予兆をいれながら、物語を哀しいようで澄明な文章で書いていると思いました。
    このおきなぐさ・いちょうの実もそうです。
    おきなぐさは花になっている間の表現は素晴らしいです。「まるで燃えあがってまっ赤な時もあります」って普通の作家だとここまで書けないと思います。賢治の心の奥には美しい無意識という井戸があって、それを壊れさせないように、詩や童話の物語に注ぎ込んでいるのだと思います。
    いちょうの実も、いちょうのおっかさんから離れるいちょうの子供たちの心情を書いています。でもどこか哀しいような嬉しいような期待と不安と死の予兆みたいなものを感じるのですよね。
    賢治は私の大好きな作家で、美しくて哀しくて笑いたいのだけど泣いてしまうような物語が多いので、小学生の低学年ではまだこの感覚わからないのだと思います。上級生になってから一人で読んだら賢治のよさがわかると思います。

    投稿日:2010/08/10

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