3〜4歳でも理解できそうな単純な物語なのですが、私は不覚にも涙が出そうになりました。野犬係のおじさんの網の中で、小さくなっていたウィリーが、子供たちを見て顔を上げ、尻尾を振るところが、とてもいじらしいです。子供たちが、犬を救おうと首輪の代わりのベルトを外したり、引き紐の代わりのリボンを外したり、懸命な様子にも心打たれます。そして、最後に子供たちと一緒に遊んでいるウィリーのうれしそうなこと! これは絵の威力でしょうね。絵に愛情があふれています。犬のことを考えてうわの空のパパがコーヒーをこぼしたり、ママが火にかけた鍋をほったらかしにしている様子も説得力があります。犬を連れて帰ったところで、6歳の長男が「よかったね」を連発していました。こういう温かい家族っていいな。