サンタの国、フィンランドの作者、マウリ=クンナスの作品。寒い冬なんて、へいっちゃら。サンタさんや、クリスマスが大好きな小人の坊やビッレ、サンタ村の仲間たちと一緒に、クリスマスまでの日々を思いっきり、楽しみましょう!
お話は、タイトル通り、クリスマスまで、あと12日という日、ビッレがサンタさんに毎日プレゼントをして、喜ばせてあげようと張り切るんです。
百年も掃除をしていないサンタさんの研究室。大掃除のプレゼント。上手くいくかな?掃除道具が部屋に入らなくて、ためいきをつくビッレ。
すると、サンタさんが微笑んで言います。「掃除のことは忘れて、外へ遊びに行っておいで。その方が、わしはうれしいよ。」
次は・・・。いつも失敗してしまいますが、サンタさんは、少しも怒らずに、喜びを見出してくれます。
そして、いよいよ待ちに待ったクリスマスの日。それは、絵本を読んでからのお楽しみ。
大きくなるにつれ、子どもたちは、人と比べて、上手いか下手かを気にしてしまったり、失敗を怖がってしまったり。
でも、そうじゃないんだなあ、って思います。大らかで、楽しくって、ユーモアがあって、ビッレが元気いっぱいで、彼らしくいてくれることを、第1に考え、そして自分を喜ばせようとしてくれる、彼の思いを優しく受け止めてくれるサンタさん。やっぱりサンタさんってどこかにいて、子どもたちを温かく見守ってくれているんですね。
絵を見ているだけでも、サンタ村の仲間たちが、動き出しそうなくらい、生き生きとしていて、愉快です。