新米のかごかき、しんたとちょうたのかごかきデビューのお話です。
全編、口語体で書かれ、江戸っ子の小気味よい会話が楽しめます。
読み始めてすぐに次男が、「あさたろうと同じじゃない?」と反応しました。
そう、似ているのです。「へいっ へいっ」という返事のセリフまわしに聞き覚えがあったのですね。
ページ数はかなり多く、童話ともいえるのですが、ずっと楽しい会話が続いていくので、小さいお子さんでも十分に聞くことができると思います。
二人の乗せたお客さんの正体は実は妖怪。それも、一筋縄でいかないモノで、幽霊、化け猫、天狗、百尾のキツネと次々に姿を変えるので、本当のところその正体はよくわかりません。でも、いろいろな妖怪が出てくるので、妖怪図鑑を見ているようで楽しいです。
テンポの良さと、江戸時代の活き活きとした雰囲気で、日本人の血が楽しく反応してしまう一冊です。