サンタは一人と思われがちですが、実は兄弟がいます。
そんな設定の絵本です。
サンタ兄弟、ロモとテトはトナカイと一緒に森の奥で暮らしています。みんなからのお便りを読んでいて、悩みができます。
それはクリスマスはケーキ作りに大忙しのパン屋の子ども、モコからのお願い。
お父さんが忙しいのはわかっているけど、いっしょに過ごしたい。そんな願いを叶えるべく兄弟は立ち上がるのですが。。。
ふたりのサンタ、片方は丸顔でもう一方は面長です。どちらも人の良さそうなお顔。ちょっとおっちょこちょいそうです。
町のパン屋さんで手伝おうとしますが、仕事場を汚してしまい迷惑がられます。しかしサンタならではの特技があって。。。
挿絵の完成度が高いです。暖かくて甘い、ふわふわの洋菓子のよう。日本人の描いた「洋風」な絵柄は懐かしささえ感じます。
言葉のないパージ、モコがお父さんを待つ場面はとてもいいです。
「クリスマスは家族と過ごしたい」という子供の一途な願いと、コミカルなサンタ兄弟の奮闘がうまくミックスされています。
クリスマスならではの暖かいお話です。