中学生の読み聞かせ図書に決まったと告げられて、本を手にした私はおののきました。
中学生時代から私は数学が大の苦手。方程式が並んでいるだけでアレルギーを起こしそうな人間です。
他の絵本で好きな絵本作家のマクリントックとはいえ、溢れている数式にたじろぎながら、中に出てくる方程式を全く咀嚼しないままに下読みしていって、最後のマクリントックの言葉に救われました。
数学が苦手でも感動できる絵本だったのです。
フランス革命と言う世の中が荒れかえっている時代に、黙々と自分の世界を極めたソフィー。女性が蔑視されていた時代に、その性別を隠してまでも挑戦し続けたソフィー。重なるアカデミーの嫌がらせにも屈しなかったソフィー。
その意固地さが、自分の生き方の中でとても共感できるものでした。
読み返しているうちに、共感は確信に変わりました。
この本は生き方のテキストです。
だから、数学嫌いにもお薦めの絵本です。