戦争を題材にしているので、ちょっと重いお話です。
浅草に住んでいたゲンタ君は、おばあちゃんからカッパが人を守ってくれると教えられて育ちました。
カッパは川にいるもの、隅田川はカッパに守られていたのでしょうか?
大空襲で逃げまどい川に向かった家族とはぐれて、ゲンタは火の中にいたカッパの言う通り上野の山に向かって助けられました。
川に向かった家族は、生きて戻ることはかないませんでした。
人が多すぎて人たちを助けきれなかったのでしょうか。
おじいちゃんになったゲンタは、隅田川の近くに戻り暮らしています。
そしてカッパを大切に思っていることに感慨を持ちました。
誰かに守られて生きているのだと言う、生きることのありがたみと感謝をにじませた絵本です。