子供が好きなふっくらしたぬいぐるみのようなパンダや、大人女子が好きなデザイン性の高いパンダなどなど、巷にはいろいろなパンダのイラストで溢れていますが、この絵本のパンダには、男女問わずさまざまな年代の人が「かわいい」と思えるような不思議な魅力があります。
どこか熊っぽさが残っていてマズルがぷっくりしているからでしょうか。他ではあまり見たことないパンダ!そして可愛い♪というのが最初の印象です。
パンダがやっている人気のパンやさんのお話なのですが、店頭販売のほかに飲食店への配達にも出かけます。配達先の動物たちがやっている飲食店は、台東区内にある実在のお店がモデルになっているそうで、巻末に「取材協力」として掲載されているので、実際に行ってみたくなります。
上野や合羽橋などを思わせる場所も出てくるので、この絵本を片手に台東区めぐりをするのも楽しそう!
この人(動物)、あそこにもいたよね?というような発見があったり、お店の名前も動物にちなんでいたりと作者の遊び心があちらこちらにちりばめられていて、何度も読み返したくなります。
さーっと読んだらおしまいというのではなく、ページを開くたびにいろいろな気づきがあって、長い間、楽しめる絵本です。