我が家にある本は、私が幼稚園児だったときに月刊絵本として持ち帰ったものです。
絵は覚えていますが、内容は覚えていなくて、でも、絵が懐かしい〜
うちの四歳の娘は、それなりに楽しんでいるようですが、この絵本のお話が分かるのは、もっと大きくなってからだと思います。
我が家での初の「佐々木マキ」さん絵本で、後から佐々木マキさんの別の絵本を読んで、こんな絵本を描く方だったのかとびっくりしたものです。この絵本は、外国の作家さんの絵と思っていました。
人間をおちょっくっているところが、どれも痛快です。
幸せの鳥と、ひばりを追いかける人々。ひばり目線で見ると、甚だ迷惑このうえないことだし、大体捕まえてどうするんでしょうね。
まあ、四つ葉のクローバーを探す感覚なのかもしれませんが、ここに出てくる人々は、ただただ、愚かさを感じます。
荷馬車の御者は、たかだかひばりにつつかれたくらいで、棒を打ち下ろすなんて。すなわち殺そうとした? それくらいのことで。
なにさまなんでしょうって思う。
殿様も御者と似てますね。ひばりが自分の宝物に止まったくらいで。
殿様が自分でロウソクたてを壊すのは、痛快ではありますが、痛快に思うオオカミや読み手も、それはそれで、心の醜い部分だとは思うのですが、まあ、これくらいは優等生的な心の持ち主でなくってもいいかと思います。
くって、のんで、わらって、三度ですが、三度って、昔話の典型ですね。このお話も、その典型を踏んでいるので、オオカミが約束をすぐに守らないところには目をつぶりましょう。
最後は、ひばりさんが無事に卵を孵せてよかった。
オオカミは、モグラを蹴散らして追い出しただけで、殺したわけでもないから、オオカミさんを許してあげてね。