読みながら、複雑な気持の高まりを覚えました。世の中いつも、周囲に合わせないと前に進めない息苦しさをはらんでいる、と感じるものですから。虔十のひととなりに、ひかれていくことが辛く、本当はどこかうれしいのでした。
「ああまったくたれがかしこく、たれがかしこくないかはわかりません」という文章にうなずきます。どうして人はと、考えたくなる話なのです。宮沢賢治という底知れないひとを、もっと知りたいと思える話なのです。ほんとうのしあわせを、私たちはこころから話し合って、考えなければいけないと。まるで仏様のお話のようでした。感謝