誰もいない家で、ばらの木はお留守番。
ある日、男の人が引っ越してきました。名前はサンディー。
ばらの木は喜ぶのですが、サンディーは、忙しくて、その存在に気づいてくれません。逆に、ばらのとげにコートがひっかかって、怒りをぶつけられるのです。
空が、『わたしたちが見ている。』と声をかけてくれます。どんなに救われたことでしょう。
そして、黄色いばらの花は、やがてサンディーさんの人生にも寄り添ってきます。そして、素敵な結末…
花のある生活、花に心を寄せられるその余裕が、いい人生を与えてくれることに気づかせてくれたような気がしました。
厚みのある色彩感、異国を思わせるような庭の描き方に、浪漫を感じました。