『あいててて!』を読んでから、この本の存在を知り、読んでみました。
基本的に同じお話ですが、細かいところがちょっと違います。
どちらも面白く読みましたが、『あいててて!』は語り口の軽妙さが秀逸ですし、このお話では、繰り返しの楽しさが味わえます。
主人公の青年は、もともと強運の持ち主だったのでしょう。
このお話では、恐ろしいはずの泥棒たちにまで親切にしてもらっています。
様々な試練も、自分の力というより、愛されるキャラクターで乗り切ってしまっているようです。
繰り返される3つの疑問も、なぜ最後の疑問だけ解決方法が違うのか、そしていつそれが解消されるのか、最後の最後までワクワクドキドキが続くので、オチを十分に楽しむことができました。
とても面白いグリム童話です。