北米インディアンに伝わる火の起源のエピソードを基にした作品です。
昔、地上に火がなく、山上の天の人たちのみが持っていた火。
それを動物たちが手にしようとするのです。
賢いうさぎが画策し、火を盗みます。
帽子の羽根に火を移して運ぶとは、大胆な発想です。
しかも、その火は次々と動物たちにリレーされます。
この連係プレーはお見事!
そして、そのせいでしっぽが丸かったり短かったり、黒い模様があったり、と、
納得の展開です。
そこまでして火を手に入れたい、という想いが伝わってきて、
改めて火というものの存在感に気付かされます。
ステレオタイプ的に描かれたインディアンたちがやや気になりますが、
素朴な伝説の精神が伝わってきますね。