宮沢賢治の原作に白黒モノトーンの絵がなんとも素敵です。
四郎とかん子の兄妹が、きれいに凍った雪の野原で遊んでいると、
森の中から来た白い狐の子、紺三郎と知り合います。
紺三郎の勧めで、日を改めて幻燈会に行った四郎とかん子。
二人と狐たちとのやり取りが、リズミカルな文章で綴られます。
宮沢賢治らしい幻想的な世界です。
幻燈会というのは、映画のような映写会なのですが、
その言葉に味がありますね。
雪の描写も、目と耳で感じ取れます。
会話のやり取りも、子ども達の言葉としては丁寧で素朴です。
やはり、音読して耳でしっかり体感したいです。
少し長いお話で、白黒の地味な絵ですので、
しっとりと聞ける時の方がいいですね。