小人の女の子が一人でお洗濯物を干したり、お菓子を作ったり、靴を出してスキー気分に浸ってみたり。簡単よ。全部ひとりでできるもん。
これだけでは何も面白くもないのですが、舞台が人間のお家。
例えば暖炉で火を用いるとき、普通なら石炭を入れる場所から火をもらうはずですがこの女の子専用の小窓が暖炉についていたり、人間が座る椅子にちょこんと腰掛けて本を読んだりと 「人間」を味わっちゃっているのですね。隣に居る猫ちゃんも一緒に寝ころんだり靴を滑り台代わりにしたりと 細かい箇所に思わず微笑んでしまう要素が散りばめられています。
小さく可愛らしい絵本です。描かれている場面も人間で言えばごく普通のおうち。でも小人の視点からすると大きく不思議な世界なのですよね。視点を変えてみることで楽しめる作品です。ひらがな表記で文も短いのですぐに読めてしまいますよ。ほんのひとときにどうぞ。