昔話は読み聞かせでもポピュラーなのに、日本神話はあまり読みませんね。
子供相手のこと。その成立や学界論争などは脇へ置いておくとして、ラブストーリーありぃの剣と魔法ならぬ神術ありぃので、じゅうぶん語って聞かせるに耐えうる我が国の物語だと思います。
娘には単なる物語として楽しむために読みました。
まだ早いだろうから矛や黄泉は説明を加えながらでした。けっこう真剣な顔で聞き入っていました。
特に女神の身体に雷神が棲みついたり、訪ねてくれた男神に向かって醜女を追わせる女神に(娘はこう捉えたらしい)、ハッとなっているのが私にも伝わってきました。
また葡萄やタケノコ、桃、向こうの物を食べたらどうして帰れないの?といった疑問も出ました。子供用に説明するのは大変難儀しますが、こちらも答え甲斐があるというもの。
娘はというと、聞いてケロッと読み砕いた様子。
うん、難しいことは考えず、子供の力に任せて日本人の心が生み出したお話をするのも楽しいなぁと思いました。
神話絵本といっても、いろいろな描かれ方をがありますが、このシリーズは絵も屏風絵のごとく品よく、お話も神話に忠実です。良質だと思いました。