この絵本は、大変読みやすく、とても大切なことが簡潔に伝えられている素晴らしい本でした。
「自然破壊」や「植物連鎖」など、困った問題をひたすら描いて何かを訴えてきている本というのは、結構出版されていますが、
自然のあるがままの姿を、淡々と丁寧に描くことで、
読んでいる読者が自発的に「それら」を考えずにいられない気持ちになる本は少ないのではないかなぁ、と思いました。
木が増えることで、森が誕生し、虫や動物が繁殖し、腐植土ができて、森はどんどん成長していく…。こう書いてしまうととても簡単ですが、森が森らしく成長するのに軽く100年は必要なようです。
絵本の最後にはクイズ形式の問題が書いてあります。
これを読んだ子どもたちが、遊び気分でもいいから、こういった問題に触れて、それを心に留めながら成長してくれるといいなぁ〜と、思いました。
この本は少々考える力が必要なので、小学校の高学年以上中高生などにお薦めします。