驚かされてほっとして、驚かされてほっとして…。
ストーリーの中で、この繰り返しが読者を惹き付けるんでしょうか。
かんたの飛び込んでしまった世界が、『あればいいなあ。』って思わせる魅力的なキャラクターたち。ネーミングがまた楽しい。
ルックスが不気味なのに泣き虫(泣き顔が笑えるくらいかわいい)。
喧嘩っ早くて、意外に素直(じゃんけんの姿に『じゃんけんできるんだ〜。』)。
遊び上手で、満足するまでいつまでもいつまでも。
せっかくの楽しい世界から、『あ〜〜〜〜〜。』
でも、良かったかも。
『かいじゅうたちのいるところ』と通ずる、母のもと(現実の世界)へ戻ってくるこのラスト。
でもでも、もう一回行きたいでしょうね、かんたくん。
帰ってこれたから、また行きたくなるんでしょうね。
横に縦に、ページいっぱい迫力とスピード感のある絵。
おばけの世界は、きっとこうなんだろうと思いこませられちゃう独特の色使いから感じる空気。
4歳の時は、「ぼくは行かない。」と言っていた母べったり息子。
6歳の時は、あの“ちんぷく まんぷく……”を変なメロディ♪をつけて歌っていました。
「おっ、なつかし〜い。なんだっけ。あれあれあの縄跳びするおばけ。」とページをぺらぺら捲って、「やっぱ、おもしろー、もんもんびゃっこ。」と不気味な笑いを浮かべる“11歳にはには小僧”でした。