余分な和訳を極力削ぎ落とした、バンサン特有のモノクロ画で訴えかけてくる作品です。
世間の評価など気にせず自分が弾きたい楽曲をバイオリンで表現する青年。一方で世間の定評を気にする父。俺がやりたいようにやらせてくれ。青年は苦悩する。やがて一人の少年によって青年は自信を見い出す。
窓辺を通して父・少年・聴衆などさまざまな人の感情が入り混じります。独自の世界を表現することは最初は大衆受けしないものですよね。打ちひしがれながらも共感者が増えてくることで青年の表情が明るくなってきた場面に心の温もりを感じました。高学年向き。