確か「虫愛ずる姫君」というのが、平安時代の文学にあったかと思いますが、その虫を愛して止まない姫君と、その虫仲間の子供たちを主役に、アリについて楽しく勉強することができます。
およそ姫君らしくないやんちゃんで、好奇心旺盛な姫君が、豆粒くらいの仙人に出会って、自分達の体まで小さくされて、アリの巣に潜入します。
アリの種類、巣の仕組み、生活、一生、他の虫との共存など様々なことを教えてもらいます。
随分長いので小学生向けですが、とても楽しい作りで、笑えるところがあったり、驚きがあったり、子供の興味をかきたててくれて、夢中で読めてしまいます。
大人の私も、思わず興奮してしまうくらい楽しい内容でした。
途中で、アリの数を数える問題まであったりして、読者をあきさせません。
また、科学絵本だけに、虫の描き方は、写実的であり、写真で見るよりもとてもわかりやすくなっている点もおすすめです。
虫好きにも、そうでない子にも絶対楽しめる科学絵本です。