しんしんと降り積もる雪のように、静かに、淡々と進んでいくお話。その中に、お父さん、おかあさんの温かさがいっぱいあふれています。まだ1度も雪を見たことのないくんちゃんのために、冬ごもりを先に延ばしてあげる両親。初めての雪に大喜びのくんちゃん。くんちゃんの心もまた、まっしろな雪のように純真無垢です。娘が好きなのは、お父さんがくんちゃんとお母さんへのおみやげを手渡す場面。特に、お母さんのためのきれいな赤いエプロンをうらやましそうに見つめていました。私は、子どものために手間隙を惜しまず、手作りの楽しさを子どもに伝えているお母さんが素敵だな、と思いました。