チベットの民話からの再話です。
『プンクマインチャ』の秋野亥左牟さんが絵を描いています。『プンク〜』よりは、普通の絵になっていますが、クライマックスは、さすがに大迫力です。
物語は、欲張りな兄と優しい弟が登場し、弟は、その正直で信心深い心から、大金を手にし、欲張りでけちな兄は、その心ばえによってひどい目に合うというパターンのお話です。
石のししは、守り神で、弟に幸せをもたらし、兄を懲らしめますが、その懲らしめ方がちょっと変わっていて、笑えます。
また、懲らしめられた兄が、自分の妻子の生活より自分の空腹を心配するという、懲らしめられながらも現金な性格は変わらないところにも思わず苦笑が洩れてしまいます。
終わり方も割とあっけなく、子どもも私も「こんなもんでいいのか?」と思ってしまいましたが、深刻になるよりも軽い感じでいいかもしれません。
民話って、結構滑稽なところがたくさんあるのだということを発見した、ちょっと変わったお話でした。