この本はよく子どもにも読みます。読み聞かせボランティアでも何回も読ませてもらいましたが、元々は私自身が大好きな本です。
20代前半に買った本ですが、結婚して子どもが生まれても手にとっては読んでいます。
別れ=死はつらいことだけど、別れた後でもたからものとなるような知恵や工夫を残してくれる・・・。
5年前、大好きだった祖父が亡くなりました。その瞬間は大泣きしましたが、不思議とその後は涙が出ませんでした。祖父が残してくれた思い出、教えてくれたものがたくさんあることに気づき、今でもすぐそばにいてくれるような気がするのです。家族の死に対面してこんなにも落ち着いた気分でいられたことが不思議です。(若い頃から病気がちだった祖父が85歳まで生きられたこともあるのですが)
亡くなってからも私たち孫が集まるとおじいちゃんの話を次々にしています。この本のアナグマと祖父を知らず知らずのうちに重ね合わせていたんだなぁと思います。祖父との思い出に包まれながら、今も祖父とともに生きているような気がします。
小さい子どもにも繰り返し聞かせると、なんとなくでも「死」というものの意味がわかると思います。「死」を怖いものと認識させず、繰り返し読んでいく事で、身近な死に直面したときもきちんと向き合えると思います。