評価をずいぶん迷ったのですが、後半のアナグマさんとの思い出を語る言葉がすこしもってまわった感じなのが気になって、ひとつ評価をさげました。
また挿絵も実はあまり私の好みではありませんでした。
ですが、トータルで見ると、優しくほんわかしたアナグマさんのイメージと、語り口や絵などはマッチしていると思うのでこの絵、この口調だからこそ心を打つのかもしれません。
すっきりとまとまった文でないからこそ、動物達にリアリティを持たせることができるのかも・・・。
みんなの心にたくさんの種をまいて、その種がそだっていくようすに、死別の悲しみがいやされていくというストーリーはとても共感できるものでした。
読後感も、じわーっと後からしんみりほっこりしてくる感じで名作として読みつがれているのも頷けます。