数ヶ月間、この本を子供に読んであげるタイミングをはかっていました。
ちょうど、時期を同じくして、曽祖父の病状が、悪化してゆきました。病院にいくたびに、だんだん弱っていく曽祖父でしたが、私のことは、誰かわからなくなっても、かわいがっていた、ひ孫のことは、ちゃんと最後まで解ってくれました。が、年もとっていたので、先日なくなってしまいました。
子供は、元気だったじいちゃんが、入院してだんだん弱っていく姿を見て、彼なりに、”年をとったら、いつかは死ぬんだ”ということを理解したようです。
じいちゃんの命で学習させてもらいました。
で、3週間ほどたって、さりげなくこの本を読んでみようと思いました。
子供は、じいちゃんの死を通して、かなりリアルに死と向かい合ったので、
「葬式したん?」
というのが、絵本を読んだ第一声。正直、ぶっ飛んでしまいました。
・・・たしかに、彼は「お盆と正月よりも人がいっぱい来る」と、かなりハイテンションで、大人たちが空けたビールの王冠を集めてたっけ・・・そっちが気になるわけね・・・
今回は、”事実は小説(絵本)よりも奇なり”となってしまいました。でも、最後に
「ここで生きとるっていうことや、じいちゃんにたくさん遊んでもらったやろ?」
というと、大きくうなずいていました。
じいちゃん、ありがとう。
たぶん、この本だけを、4歳の子供に読んだらば、
トンネル=帰ってこれない=死
ということになって、恐怖心をあおっていたように思います。
きっと、小学生くらいなら、そうでもないんでしょうけど・・
この本は、急いで与えるのではなく、タイミングを見て与えるのが大事だと思いました。